簡易hfe測定回路(hefチェッカー)

目的

アンプを作るためにはhfeの揃ったトランジスタを選別する必要がある。
簡単な回路でそれなりの精度で計れる回路をいろいろネットで検索し、自分なりに作ってみた。

免責事項
当製作記事により生じたいかなる損害も当方は一切責任を負いません。
自己責任でのご利用をお願いします。

回路について

トランジスタのベースに微少な電流を流し、そのときのコレクタ電流を測り、hfe=Ic/Ibからhfeを求める。



Ibは定電圧源と固定抵抗で10μAの電流を作りベースに印可する。
コレクタには100Ωの抵抗を接続し、この抵抗の電圧降下が100mVのときhfe=100と直読できるようにする。
トランジスタのベース電圧は種別や個体差によりばらつくが、0.6Vと仮定し、LM317で10.6Vを作り出して1MΩでベースに接続する。
そうすることにより、抵抗の両端の電圧はベース電位を差し引いた10Vとなり、ベースには10μAを流せることになる。
仮にベース電位が0.7Vや0.5Vにばらついても、誤差は0.1Vなので約1%となる。
PNPトランジスタを測定するときはNPNトランジスタの測定回路の電源の極性を入れ替えればいい。このときテスタの読み値はマイナスとなる。

ブレッドボードでの動作確認

ブレッドボードで回路を組み、実測してみた。


電源を入れると自己加熱によってhfeが変動するので、落ち着くまで数秒待つ必要がある。
何の操作もいらず、hfeが直読できるので非常に便利だ。

注意事項

hfeには温度依存性があるため、ペアリングするときは室温を一定にする必要があります。
hfeには電流依存性があるため、メーカーではIcの方を一定にして測定しているようです。

参考リンク

トランジスタのhFEの測定(アナログエンジニア 2006年8月14日)
http://analog-engineer.cocolog-nifty.com/blog/2006/08/post_4f38.html

改訂履歴

2014.02.08 初版

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